愛した男はADHDでした。

はじめまして、さくらです。結婚10年めで、夫タクミさんがADHDと判明。日々の迷いと決意を綴ります。

ADHD夫は間違った時代に生まれてきただけ。私はLH障害?

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タクミさんに接していて私がよく思うのは
「時代や場所をずれて生まれてきていたら、ADHD、ASDはそれほど問題でないのかもしれない」
ということです。

インフラが充実して、時間に関するこだわりが秒単位の日本。
5分の電車遅延でホームにはお詫びの放送が流れ、ビジネスタイムでメールを2時間放置すると「遅い」と感じてしまう世の中。
ヒトには「コミュニケーション能力」がなにより重視され、職人的な作業はロボットにまかされる現代。

太陽の位置で時間を感じるような時代に生まれていれば、タクミさんのADHDは生活の支障にならなかったかも。
頑固一徹職人が尊敬される時代に生まれていれば、タクミさんのASDは「こだわり」として評価されていたかも。

あなたは生まれてくる時代を間違ってしまったのかしら。


ところで、私はひどい方向音痴です。
地図を見ながら目的地に着く、ということはもちろんできません。
中学生のとき、夏休み明けに学校にたどり着けませんでした。
子どもの習いごとの送り迎え、もう数年通っているのにカーナビを必要とします。
「道が覚えられない」というだけではなく、もっと根本的なところに問題を感じます。おそらく空間把握能力に欠陥があるのだと思う。

現代にはカーナビがあって、スマートフォンにはGPSがついて音声ナビがあって、地下鉄で迷えば親切な駅員さんが細かく教えてくれて、だから私は日常生活を安全に営めていますが、時代や場所をずれて生まれてきていたら、「家に帰れない LOST HOME 障害」という診断が降りてもおかしくなかった。
たまたま運良く現代日本に生まれたから問題になっていないだけで、原始時代でマンモスを追っかけていたら「さくらとチームを組むとムラに戻れない。あいつと暮らすのは命に関わる。このムラにさくらは置いておけない」とムラを追い出されてもおかしくなかった。

きっと、タクミさんは何も悪くない。彼の特性が現代日本に合わないだけ。

あなたは本当は他の時代に生まれてくるべき人だったんじゃないかしら? でも私に会いたくて、この時代を選んでくれたの? そして私を見つけてくれたの? だからこの時代に合わなくてこんなに苦労しているの?
「へえ、それはなんだか幸せな考え方だな」
そうね。そして、だったら私があなたをフォローするのは当然かもしれないわ。